電磁パルス痩身の効果とは?EMSとの違いも詳しく紹介
痩身エステにおいて主流となっている施術として、ラジオ波やキャビテーションが挙げられます。加えて、近年痩身エステサロンにおいて積極的に導入されつつあるのが、EMSに似た新しい施術である電磁パルス痩身です。
今回のコラムでは、電磁パルス痩身の効果について詳しく解説していきます。EMSとの違いについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
電磁パルス痩身とは
電磁パルスは高密度焦点式電磁場(High-Intensity Focused Electro Magnetic Field)とも呼ばれ、EMTと略されることが多いです。専用の機器を使用して身体の深部まで磁気を届け、インナーマッスルにアプローチする施術のことを指します。
電磁パルス痩身の機器から照射された電磁波は、運動神経細胞に作用することで筋肉を自動的に運動させます。高密度の電磁波は皮膚の奥深くまで作用するため、身体のより深いところに位置する深層筋、つまりインナーマッスルを刺激することが可能です。
自分の力ではなかなか鍛えられないインナーマッスルを刺激することで、痩身効果が期待できます。
電磁パルス痩身とEMSの違い
電磁パルス痩身とよく似た施術として、EMS(Electrical Muscle Stimulation)が挙げられます。肌にジェルを塗布して専用のパッドを貼り、微量の電流を流すことで筋肉に直接電気刺激を与え、強制的に筋肉を収縮させます。
筋肉を自動的に動かす点が共通している電磁パルス痩身とEMS。最大の違いはその仕組みにあります。EMSの場合は筋肉に直接電気刺激を与えて強制的に運動させるため、施術中に筋肉がブルブルと振動しているような感覚を抱くことが一般的です。
一方、電磁パルス痩身の場合は運動神経に作用して間接的に筋肉を動かすため、筋肉が実際に動く際とほとんど変わらない、自然な筋肉運動が生み出されます。
電磁パルス痩身の効果
先述の通り、電磁パルス痩身では体内に電磁気を照射して運動神経にアプローチし、インナーマッスルを運動させます。
自然な筋肉運動を促すだけでなく、普段自力で鍛えることが難しいインナーマッスルに作用することで、基礎代謝を引き上げられます。筋肉をほぐしながら動かせるので、ボディラインの引き締めやコリの改善も期待できます。
さらに、脂肪の分解を促すことも可能です。皮下深部の筋肉を収縮させると中性脂肪の分解速度がアップし、遊離脂肪酸と呼ばれる物質が大量に放出されます。すると脂肪細胞のアポトーシス(自然死)が促されて脂肪細胞が分解され、太りにくい体質を形成できます。
電磁パルス痩身のメリット
電磁パルス痩身のメリットとして、以下の3点が挙げられます。
- 機器の操作性が高い
- 幅広いターゲット層を集客できる
- 消耗品を用意する必要がない
機器の操作性が高い
電磁パルス痩身の施術において、スタッフは施術部位にハンドピースを装着してゴムバンドで固定する作業のみを担当します。お客様の身体を直接マッサージしたり、複雑な手順で機器を操作したりすることはありません。
施術時のスタッフの負担が少ないため研修に時間をかける必要がなく、人件費を最小限に抑えることができます。
さらに、一度施術をスタートさせてしまえばスタッフがお客様から離れることも可能。お客様がスタッフの目を気にすることなくリラックスして施術を受けられる点も、電磁パルス痩身の魅力の1つだと言えるでしょう。
幅広いターゲット層を集客できる
近年、年齢や性別に関わらず人々の美意識が向上しており、エステ業界がターゲットとする客層も幅広くなってきています。とはいえ、キャビテーションやラジオ波といった痩身を目的とした施術は、20~50代の女性が利用するものというイメージが根強いのも事実です。
- スポーツジム・パーソナルジム
- 接骨院・整骨院・整体院
- 介護施設
電磁パルス痩身は、美容系サロンの他にも上記のような施設で導入されています。ボディラインの引き締めを目的とする方だけでなく、健康のために筋肉量を増やしたい、筋肉を増強したいといったニーズを持つ方の集客も可能です。
消耗品を用意する必要がない
ハイフやEMSといった施術を提供する際は、専用のクリームやジェルを用意することが必須となります。お客様の肌に付着したジェルを拭き取るタオルや、お客様に着替えていただくガウンも用意しなければなりません。
一方、電磁パルス痩身はお客様が衣服を着用したままの状態で施術でき、ジェルやクリームも不要。前述したような消耗品を購入する必要がなく、ランニングコストを抑えることが可能です。
電磁パルス痩身のデメリット
メリットの大きい電磁パルス痩身ですが、以下のようなデメリットもあります。
- 機器の初期費用が高い
- 機器が比較的大型である
- 認知度が低い
初期費用が高い
ランニングコストが少なく済む電磁パルス痩身ですが、マシンの初期費用は高くなる傾向にあります。
業務用EMSマシンの価格相場はおよそ50~120万円(EMSのみを搭載した単独型機器の場合)である一方、電磁パルス痩身の機器を導入する際には約150~250万円かかります。
購入時の大きな出費に見合う顧客満足度の向上や集客力の改善をもたらせるよう、機器の性能や施術の効果を十分に比較した上でサロンに取り入れる機器を選べると良いです。
機器が比較的大型である
近年、個人経営のエステサロンや、機器を持ち運んでお客様の元へ直接出向く出張エステが増えていることを受けて、コンパクトな痩身マシンが次々と開発されています。
一方で、電磁パルス痩身の機器は大型のものがほとんどであり、重量はおよそ20〜50kg。60kgを超えるマシンも少なくありません。
余裕のある設置スペースを確保しなければならないため、特に小規模のサロンでは導入に苦労する可能性が高く、気軽に持ち運ぶことも難しいでしょう。
認知度が低い
エステ業界では話題を集めている電磁パルス痩身ですが、世間ではまだなじみが薄いという現状があります。類似した施術であるEMSが広く浸透していることから、新たな施術として広く普及させることは難しいと予想されます。
エステサロンにおいて電磁パルス痩身を提供する場合は、他の施術メニューと組み合わせたり、EMSとの違いについてわかりやすく訴求したりすることが求められるでしょう。
特定の部位への施術ならEMSがおすすめ
お伝えしているように、電磁パルス痩身の最大のメリットはインナーマッスルにアプローチできる点です。一方、EMSは顔や二の腕、ふくらはぎといった特定のパーツへの施術が可能であることが大きな魅力だと言えます。
部分痩せを目指すお客様をターゲットとして、部位ごとに細分化したメニュー設定を検討しているサロンでは、EMSを導入することをおすすめします。
サロンのターゲット層に合った施術を取り入れよう
電磁パルス痩身の効果やEMSとの違いについて詳しく説明してきました。お客様の筋肉を自動的に動かす点が共通している電磁パルス痩身とEMSですが、それぞれ異なるメリットが存在します。
店舗の規模やターゲットとするお客様のニーズを踏まえ、サロンの集客力や利益の改善に繋がる施術を選択して取り入れてみてください。